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2014年5月、神恵内村で初めて漁師が個人で運営する常設の直売所がオープンした。札幌から車で約2時間10分(110km)、ニセコから約1時間(50km)、積丹半島の西側に神恵内村は位置している。

ホタテや牡蠣、ウニなどを販売する漁師直営の水産直売所をオープンさせたのは、村で代々漁師を営む三浦信重(のぶしげ)さん。お店を主に切り盛りするのは、奥さんの三浦美紀子さんだ。

直売所は例年、4月末のGW期間頃から8月末(年によっては9月中旬ほどまで)までオープンする。期間中、お店には、新鮮なホタテや牡蠣、ウニ、タコなどが並ぶ。夏の間は、神恵内や岩宇地域にキャンプに訪れる人々の間でも、新鮮な魚介類が、漁師直営の店で購入できるとして人気だ。

直売所のおすすめトップ3を紹介する。

 

第1位 ウニ

なんといってもおすすめはやはり積丹半島の夏のウニである。漁師がウニ漁に出る時期は、例年6月20日~8月末までと、漁の期間が決められている。その間に、とってきたウニを、直売所では、塩水うに(殻をむいたウニのむき身を塩水につけた一番オーソドックスなもの)、甘漬けウニ(うにと塩だけで作る加工品)、粒ウニ(甘漬けウニより塩味が濃い)などの商品として販売している。

ウニの種類に関しては、キタムラサキウニ(地元の人はノナと呼ぶ)とエゾバフンウニ(地元の人はガンゼと呼ぶ)で、割合は採れる割合はキタムラサキウニの方が多い。

おすすめの食べ方は、それぞれの好み次第だが、基本はやはり白米と一緒にシンプルに食す形がウニの風味を直接感じることができておすすめである。塩味が甘漬けウニより強い粒ウニのおにぎりもこの地域ならではの絶品の一つである。

第2位 ホタテ

日本海の荒波の中の養殖で育つホタテも、夏のBBQやキャンプの食事の定番の一つだ。三浦さんの所では、40年ほど前からホタテの養殖を始め、今では年間100トン前後を生産する。直売所では、主に3年貝と呼ばれる神恵内沖の海中のかごの中で3年かけて養殖したホタテを提供している。日本海の荒波の中で育つ神恵内のホタテは、道東などのホタテと比べると小粒と言われることもあるが、その分身がしまっていて歯ごたえの良さが評判だ。

ホタテのおすすめの食べ方は、なんといってもBBQで焼いて食べるのがおすすめである。もちろん刺身で食べても、貝柱の歯ごたえと甘みが口の中にひろがって絶品である。ホタテフライや、シチューにカレーに、アヒージョに。それぞれの好みにあった様々な食べ方で、ぜひ神恵内のホタテを楽しんで頂きたい。

第3位 牡蠣

ホタテと同じく日本海の荒波にもまれて育った牡蠣もおすすめである。ホタテと同じく、BBQの定番として、焼き牡蠣なんかをキャンプで楽しむ瞬間はたまらない。生でももちろん食べれるが、日本酒で酒蒸しにして食べるのも磯の香りとほどよい塩味、旨味が凝縮されて、おすすめである。神恵内近郊の牡蠣の時期は、春先から本格的な夏を迎える、大体4月下旬~7月上旬ごろまで。ぜひ、短い期間の、いまだけの旬を楽しんで頂きたい。

直売所には、他にも、茹でタコや、ほや、ヒル貝などが、時期によって並ぶこともある。

最後に、「なぜ、漁師である三浦さんが、2014年5月に直売所を始めたのか?」ということについて、ご本人に伺ったエピソードを紹介する。直売所を始める前から、元々は電話等で注文を受け付けて販売を行っていた。でも、それだと、注文する側も気を使って一度に大量に購入をしてくれたり、そういったあたりで、もっと購入者にとって便利な形態がとれないかなと考えられていたとのこと。そこで、直売所を開けば、ホタテや牡蠣も、1枚からでも買えるようになるし、また、夏場の観光客が買いやすいように、観光客だけではなく村の人も買いやすいように、ということで、直売所のオープンに至ったとのこと。

ドライブの途中に立ち寄るもよし。岩宇でのキャンプの際に立ち寄って新鮮な海産物を購入するでもよし。ぜひとも、村の直売所に立ち寄って、美味しい海の幸を家族や友人同士、一人旅でも、満喫して頂きたい。

●この記事を書いてくれた方:岩宇の応援団101号
岩宇訪問歴6年、訪問回数50回以上。岩宇を第2のふるさとだと感じている北海道在住のとあるアウトドア好きの人。