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岩宇の魅力や情報を日々発信します

共和町の歴史にふれる

北海道後志の西部にあり岩宇に位置する共和町は、1857年に徳川幕府直轄の北海道開墾場として「御手作場(おてさくば)」を設けたのがはじまりです。明治以降(1955年)には、小沢村、前田村、発足村の三つが合併し、「共和村」が誕生。肥沃な土地を生かした農業で、1963年にはのちに町を代表する特産品となる「らいでんスイカ」の生産を開始します。今では北海道有数の地域ブランドとして日本農業賞奨励賞を受賞するなど、多くの人が知るブランドへと成長しました。そんな共和町も、1971年には町制を施行して「共和村」から「共和町」へ。現在はらいでんブランドの特産品や、四季が織りなす美しい景色を求めて観光に訪れる人々も増え、活気ある町となっています。

共和町という地域を知る

岩内町と泊村に隣接する共和町は、美しい山々と日本海の景色が広がる農業地帯。いつも自然と共にある環境はまさに北海道を代表する光景であり、都会の喧噪を離れリフレッシュするにはぴったりの場所です。

そんな共和町の現在の人口は5,700人ほど。農業が盛んなこの地域では米作りはもちろん、光センサーで甘さや形状を測定し厳選されたものだけが出荷されるらいでんスイカやらいでんメロンは、ここ共和町が誇るブランド品です。

全国区のらいでんブランド – らいでんメロン

また、ニセコ町と共和町を繋ぐニセコパノラマラインに位置し、北海道を代表する紅葉スポットとして知られる「神仙沼」は、多くの人たちがこぞって集まる秘密の花園。神仙沼までのハイキングを楽しんだ後は、駐車場に隣接するレストハウスでオリジナルブランド「神仙珈琲」を飲みながら、ホッと一息ついてみてはいかがでしょうか。

共和町の魅力

国道229号を岩内町から共和町に向かって走行すると、街並みから自然あふれる北海道特有の農業地帯へと変わります。夏に目の前に広がるのは、青々とした田んぼとどこまでも続く青い空。ふと目線を下げてみると、水面には英姿颯爽と佇む岩内岳が――。目まぐるしく変化し続ける時代の中でも、そこにある光景はいつの日も変わらずその地で生きる人たちに一番近くで寄り添い、共に歴史を築いてきました。

そんな自然豊かな共和町。特に北海道外からもたくさんの観光客が訪れる「神仙沼」はミツガシワなどの高山植物が凛と咲き誇り、遊歩道にはエゾシマリスや小鳥たちが厳しい自然の中を生き生きと過ごしている様子を間近で見ることができる、岩宇地域屈指の観光スポットです。

共和町の未来と観光を考える

山と海、畑に囲まれた北海道ゆかりの自然豊かな町の中には、温泉施設や野生の生き物に会える観光のランドマークである神仙沼の他にも知る人ぞ知る魅力的な岩宇の観光スポットである西村計雄記念美術館があります。美術館には復元されたアトリエが設けられ、夏には美術館の窓から一面に広がるラベンダー畑を眺められるなど、美術品と共に美しい自然を堪能できる場所として知られています。

近くには廃校となった旧幌似小学校を修復し再活用している郷土資料館「かかし古里館」があり、昭和初期の暮らしがわかる日用品や岩宇一帯の農業の発展を支えてきた農機具などが展示されています。まるで当時にタイムスリップしたかのような非日常的な景色が広がる展示場は、共和町の歴史を深掘りしたい方にはオススメのスポットです。

現在、後志自動車道倶知安余市道路の建設工事が行われており、より多くの人たちにとって身近な場所になるであろう共和町。秋には黄金色に輝く田んぼにトンボたちが飛び交うその側で、命の営みにひたむきに向き合いながら日々を丁寧に暮らす農家の姿こそがいつの日も変わらないこのマチの魅力です。そんな人々の暮らしに触れる旅に、あなたも出てみませんか。