Gan-wu
岩宇の魅力や情報を日々発信します
岩内町、かつてニシン漁で栄えたこの町にはたくさんの加工屋があり、
町の基幹産業としてにぎわっていました。
今では、手で数えられる程に減ってしまいましたが、
昔ながらの伝統は大切にしつつ、皆がそれぞれ趣向を凝らしながら
魚を美味しく食べてもらえるような工夫をして頑張っています。
町内のお土産物屋「北緯43度」や「道の駅いわない」を覗くと
にしん・たらこなどを原料とした多数の加工品が並んでいます。
旅の楽しみ方は人の数だけありますが、その内の一つに「その土地を感じられるお土産」
というのがあるのではないでしょうか。
帰ってから自分で懐かしむも良し、大切な人へ思い出の共有として手渡すも良し。
大正3年創業の水産加工会社、岩内町の一八興業水産は、
培ってきた技術を元に、昔ながらの身欠にしん、数の子、たらこなどはもちろん、
時代に合わせた商品開発を続けています。
数ある商品の中から、今回お土産品としてオススメの商品を数点ご紹介します。
◆にしんめし
骨が多い、独特の臭みがある、というイメージもある”鰊”
それらのマイナスイメージを取り除き、且つ魚の旨味を引き出したにしんの甘露煮です。
近年漁獲量が増えているものの、メスに比べて価値の低いオスの道産にしんを
たくさん食べてもらえるよう工夫した商品です。
自社で配合している化学調味料無添加の調味と昆布でさらに味を引き出したにしんは
丸ごとごはんに載せたり、細かく刻んで混ぜご飯にしたり、
お蕎麦にのせればにしんそば、など楽しみ方も様々。
2020年には北海道の厳選された品が評される「北のハイグレード」に選出されました。
◆一八食堂シリーズ
地元岩内の前浜で獲れた魚を、岩内で加工した、
調理不要の骨まで食べられるレトルト商品シリーズ。
常温での持ち運び、長期保存が可能なのがまた便利
サケ、ブリ、ホッケなど定番の魚から、カスベ、カジカやタコまでいろいろな魚種と
味付けの組合せでこれまでに販売されたものは30種類以上!
煮付・味噌煮はごはんのおかずに、バジル・オイル・トマトなど洋風の味付けはパンやパスタと何でも応用可能。他にも照りたれ・塩麹・カレーなど。
その時々で販売している魚種や味付けが異なることもあり来るたび新しい商品に出会える可能性も。
工場直売の店舗では、そこでしか買えない数量限定品を含めて、よりどり4個で1000円と大変お買い得になっているため、少し足を延ばしてみては。
◆にしん伝心
お酒が好きな方にぜひ試していただきたい。にしんの珍味。
こちらもにしんめし同様、道産のにしんを原料として使用。
塩味の効いた燻製風味の青パッケージ、甘みを足したみりん干風味の赤パッケージ
好みはそれぞれですがどちらも一度食べるとはまる人多数。
「にしん伝心」という一見意味の分からない商品名は、四字熟語の「以心伝心」を捩った言葉であり、
一緒に食べた人たちが言葉は無くとも通ずる何かを得られればと思います。
◆訳アリ品
工場直売店舗へ足を運べる方には、ぜひクーラーボックスを持ってきていただきたい。
と声を大にしてお伝えしたいのですが、地元の知る人ぞ知る、
多少の規格外、キズ、それだけでお安く提供している商品が多数。
訳アリ品なのでその時にあるかどうかは運次第ですが、
探してみると掘り出し物に出会える可能性も。
ご自宅用で見た目よりもコスパ重視の品物探しにはぜひ。
近年思うように出歩けない日々が続いています。
その反面、通販等が急拡大してどこにいても様々な地域の物が気軽に手に入るようになりました。
とは言えやはり旅の醍醐味として、現地での出会いがあり(ヒト、モノに限らず)
皆さんが「あえてそこへ行く理由」になるような商品やお店や景色や出会いを、
この岩宇地域で見つけていただければと思います。
●この記事を書いてくれた方:岩内のとある水産加工屋 さん